映画史上に残る強烈なヒロイン像と衝撃的なラストシーンを生み出した本作は、フランス本国のみならず世界中でカルト的人気を博している。
日本でも1987年の初公開時より、クチコミを皮切りに度重なるアンコール上映やビデオ化、その後1992年に新たなディレクターズ・カット版(「ベティ・ブルー インテグラル完全版」)の公開を経て、若者を中心に熱狂的信奉者を生みだした。
初公開から25年の時を経て・・・ジャン=ジャック・ベネックス監督自らが監修したHDによるデジタル・リマスター版が誕生し、2012年、美しくも儚い伝説の物語が蘇った。
かつて観た人にとって、もう一度この作品と向き合う絶好の機会となることでしょう。
初めて観る人にとっては、今後の生き方を左右する重要な作品との出会いになると言っても過言では無いでしょう。
是非、この機会に劇場でベティに会いに来て下さい。
1986年フランス映画/本編121分/フランス語/日本語字幕/デジタル上映
◆1986年度英国アカデミー賞、米国アカデミー外国語映画賞ノミネート作品
日本初公開:1987年12月12日(20世紀フォックス極東映画配給)
閑散とした海辺のバンガローで単調な日々を送っていた35歳のゾルグのもとに、美しい少女・ベティが現れた。ベティの野性的な魅力に惹かれたゾルグは、彼女が行き場のない身であることを知ると、自宅に住まわせることにする。
激しく惹かれあうようになった二人は毎日のようにセックスに耽り、愛を確かめ合う日々が続く。
ある日ベティは、ゾルグが過去に書きためていた小説を偶然発見し心酔するようになる。
ゾルグの才能を稀有のものと確信し、作品の書籍化のために奔走するも各出版社の反応は冷たく、ベティの迸るような情熱は空回りし続け、失意に陥る。
ゾルグは穏やかな愛情で彼女を包もうと懸命に努めるも、ベティのストレート過ぎるほどの感情表現はエスカレートして行き、やがて・・・。
*原題の『朝、摂氏37度』とは女性が最も妊娠しやすい体温のことで、男と女の愛とセックスの完全燃焼点を表した言葉とされている。