1955年7月29日フランス・ドゥー=セーヴル出身。少年時代から音楽に興味を持ち、ジミ・ヘンドリックスに憧れ「ジプシーズ」というバンドを組んでいた。その後、役者志望となり、1975年からパリのフランス国立高等演劇学校(コンセルヴァトワール)で演劇を5年間勉強する。その間にTVには1977年ごろから出演していた。1982年に映画デビュー。翌年出演した『傷ついた男』では暴力的だが魅力的な男を愛してしまうゲイの青年を見事に演じ、出演2作目にしてセザール賞最優秀新人賞を受賞。1986年の今作『ベティ・ブルー』の世界的大ヒットでその名が知れ渡る。その後も『キリング・ゾーイ』ではエイズに冒された銀行強盗など演技の幅も広く、1994年に出演した『王妃マルゴ』ではセザール賞最優秀助演男優賞を受賞。1996年の『マキシマム・リスク』ではジャン=クロード・ヴァン・ダムと共演、ハリウッドデビューを果たす。翌年『裸足のトンカ』では監督・脚本業にも進出した。1991年と1998年にゆうばり国際ファンタスティック映画祭の審査員と東京国際映画祭のために来日している。また、91年には洋酒のCM、服飾メーカーのイメージキャラクターにもなったことがある。 私生活では1989年に『インド夜想曲』のエキストラで出ていたインド人女優パメラ・スーと交際し、97年に結婚するも数年後に離婚。2003年頃にベトナム人女性と再婚し、子供も設けたが、その後再び離婚している。
シーデビル L'Indiscretion (1981)
傷ついた男 L'Homme Blesse (1983)
サブウェイ Subway (1984)
ベティ・ブルー 37°2 le matin (1986)
恋の病い Maladie d' Amour (1987)
インド夜想曲 Nocturn Indien (1988)
ニキータ Nikita (1990)
真夜中の恋愛論 Nuit d'été en ville (1990)
夜ごとの夢/イタリア幻想譚 La Domenica specialmente (1991)
ラスト・ファンタジーGawin (1991)
鯨の中のジョナ Jona Che Visse Nella Balena (1993)
メランコリー Les Marmottes (1993)
百一夜 Les cent et une nuits (1994)(カメオ出演)
王妃マルゴ La Reine Margot (1994)
キリング・ゾーイ Killing Zoe (1994)
レオン・完全版Leon (1994)(カメオ出演)
世界で一番好きな人 Dis-moi oui… (1995)
君が、嘘をついた。Les Menteurs (1996)
マキシマム・リスク Maximum Risk (1996)
裸足のトンカ Tonka (1997) [監督・脚本]
青い夢の女 Mortel transfert (2000)
略奪者 Sueurs (2002)
ラクダと針の穴 Il est plus facile pour un chameau (2003)
夢の中に君がいる Laisse tes mains sur mes hanches (2003)
テイキング・ライブス Taking Lives (2004)
1964年12月19日フランス・ブレスト出身。モデルをしていたときにジャン=ジャック・ベネックス監督に見出され、今作『ベティ・ブルー』で映画初主演、一躍フランスのセックス・シンボルとなった。出演のきっかけになった彼女のポートレイト写真は、そのままこの映画のポスターに使われている。麻薬問題や窃盗事件、傷害事件などで逮捕歴があり、プライベートは波乱万丈である。彼女はボランティアで刑務所を訪れる活動をし、2005年にはフランスの刑務所に服役中の人物と結婚した。
ベティ・ブルー/愛と激情の日々 37°2 le matin (1986)
サバス Evi Sabbath La Visione del Sabba (1988)
女の復讐 La Vengeance d'une Femme (1989)
ボワ・ノワール 魅惑の館 Les Bois noirs (1989)
ナイト・オン・ザ・プラネット Night on Earth (1991)
ブリジット/女が男を奪うとき La Fille de l'air (1992)
彼女たちの関係 À la folie (1994)
パリ、18区、夜。 J'ai pas sommeil (1994)
ブラックアウト The Blackout (1997)
ガーゴイル Trouble Every Day (2001)
H story H story (2001)
裏切りの闇で眠れ Truands (2006)
屋敷女 À l'intérieur(Inside) (2007)
エディ:ジェラール・ダルモン
リサ:コンスエロ・デ・アビラン
アニー:クレマンティーヌ・セラリエ
ボブ:ジャック・マソー
地主:クロード・コンフォルト
出版者:フィリップ・ローデンバッハ
リシャール警官:バンサン・リンドン
老警官:ラオール・ビルレイ
医者:クロード・オーフォール
ジョルジュ夫人:アンドレ・ジュリアン
1946年10月8日フランス・パリ出身。1964年より1967年まで、ジャン・ベッケル監督のテレビドラマ(『Les saintes chéries』)の監督アシスタントとしてキャリアをスタート。その後、1970年にはクロード・ベリ、1971年にクロード・ジディの監督のアシスタントを務める。1977年に短編初監督作品『ミッシェル氏の犬』を制作する。本作品はトルヴィユ映画祭のグランプリを獲得。1980年に初の長編作品『ディーバ』を監督。1982年セザール賞の4分野で賞を獲得する。2年後の1982年にアカデミー外国語映画賞にノミネートされた今作『ベティ・ブルー』を監督。その後、1989年に『ロザリンとライオン』、1992年にイブ・モンタンの遺作となった『IP5/愛を探す旅人たち』、2001年には『青い夢の女』を監督。自身の自由な芸術表現を守るため、1982年に自身の制作プロダクション、カルゴ・フィルムを設立。『ベティ・ブルー』はカルゴ・フィルムでの初制作映画となった。以来、ジャン=ジャック・ベネックスはカルゴ・フィルムで制作される全作品全の製作総指揮者である。カルゴ・フィルムは長編フィクション映画、ドキュメンタリー(劇場用、テレビ用)の制作会社で、取り扱われるテーマは科学から芸術、女性の権利など社会的テーマまで及ぶ幅広い範囲に及び、これらの作品の製作を通してフランス国立宇宙研究センター(CNES)や、フランス国立科学研究センター(CNRS)などの機関とのコラボレーションが生まれた。
ミッシェル氏の犬 Le Chien de M. Michel (1977)
ディーバ Diva (1981)
溝の中の月 La lune dans le caniveau (1983)
ベティ・ブルー/愛と激情の日々 37°2 le matin (1986)
ロザリンとライオン Roselyne et les lions (1989)
IP5/愛を探す旅人たち IP5: L'île aux pachydermes (1992)
青い夢の女 Mortel transfert (2001)
1949年10月7日レバノン・ベイルート出身。フランスで音楽を学び、ブラジルの歌曲コンクールで優勝。その後、シャンソンの作曲家・アレンジャー・オーケストレイターとして活躍を始め、ジャック・デュトロン、フランソワーズ・アルディ、ミレイユ・マチュー、サシャ・ディステル、ジルベール・ペコーらフランスを代表する歌手たちのレコーディングに携わる。映画は、彼等が出演したクロード・ルルーシュ作品の劇中歌などに携わってきたが、デュトロンがジャン=リュック・ゴダールの映画『勝手に逃げろ/人生』(1979年)に主演した際、彼を推薦したことにより映画音楽のスコアも手掛けるようになる。以来、ジャン=ジャック・ベネックスの『溝の中の月』(1983年)、世界中で評判となった今作『ベティ・ブルー』(1986年)など、次々と担当。フランス国外でも活動を始め、『イングリッシュ・ペイシェント』、『リプリー』、『コールド マウンテン』ではアンソニー・ミンゲラとコラボレーションを続け、それぞれアカデミー賞にノミネートされた。
一方、バレエ音楽も手掛け、ローラン・プティ振付けの『恋する悪魔』『クラヴィーゴ』や、カロリン・カールソンらの作品に音楽をつけている。
勝手に逃げろ/人生 Sauve qui peut (la vie) (1979年)
溝の中の月 La Lune dans le caniveau (1982年)
ベティ・ブルー/愛と激情の日々 37°2 le matin (1986年)
ニューヨーカーの青い鳥 Beyond Therapy (1987)
カミーユ・クローデル Camille Claudel (1988年)
愛人/ラマン L'Amant (1992年)
IP5/愛を探す旅人たち IP5: L'île aux pachydermes (1992年)
心の地図 Map of the Human Heart (1993年)
イングリッシュ・ペイシェント The English Patient (1996年)
裸足のトンカ Tonka (1997)
シティ・オブ・エンジェル City of Angels (1998年)
メッセージ・イン・ア・ボトル Message in a Bottle (1999年)
リプリー The Talented Mr. Ripley (1999年)
オータム・イン・ニューヨーク Autumn in New York (2000年)
2番目に幸せなこと The Next Best Thing (2000年)
抱擁 Possession (2002年)
ボン・ヴォヤージュ Bon voyage (2003年)
シルヴィア Sylvia (2003年)
コールド マウンテン Cold Mountain (2003年)
Shall We Dance? Shall We Dance? (2004年)
善き人のためのソナタ Das Leben der Anderen (2006年)
こわれゆく世界の中で Breaking and Entering (2006年)
シャネル&ストラヴィンスキー Coco Chanel & Igor Stravinsky (2009年)
ツーリスト The Tourist (2010年)